4K60pや4:2:2 10bit記録をこのサイズで、そしてこの価格帯で実現したモンスター級のカメラGH5。5軸スタビライザーはついていますが、やはり動画撮影には欠かせないのが本格的なスタビライザーです。今回は、スタビライザーとしてNebula 5100 Slantを使用してみましたので、使用した感触等を今回の記事でピックアップします。
Nebula 5100 Slantは重いが、GH5の軽さが欠点を補う
スタビライザーといえば、Nebula 5100 Slantのレビューその1に記載をした通り、機械式や電動式で特徴が大きく分かれます。今回GH5には、電動式のスタビライザーを選んでみました。その理由は、下記のとおりです:
- 機械式だとせっかく小型化されたGH5のメリットが活かせない
- 本体が軽いため、機械式のスタビライザーだと歩行時の揺れの影響が大きい
- また、風による影響を受けやすく、機械式の取り扱い難易度が高い
電動式は確かに機械式と比べるとサイズはコンパクトですが、重さがかなりあります。特に、このNebula 5100 Slantは900gあり、GH5の重量はバッテリーを含めると725g、LensであるDG Vario Elmarit 12-60mmは約320g。ほぼ、GH5+Lensと同じぐらいの重量になります。そのため、大型のカメラを搭載するにはなかなか厳しい重量になります。(機械式は余裕でさらに上回る重量になりますが)
電動式とはいえ、やはり操作にコツは必要
電動式なんだから、どんな初心者が撮影をしても簡単に揺れのないふわふわした動画が取れると思ったら大間違いでした。電動式とはいえ、歩行時の揺れについてはうまく自分の腕で衝撃を吸収しないと揺れのない動画にはなりません。このことを知らずに、片手でゆうゆうと撮影をしていたら、痛い目にあってしまいました。
Nebula 5100 Slant × GH5 + DG Vario Elmarit 12-60mm の撮影例
富山県に位置する世界遺産、五箇山に行ってまいりましたので、テスト動画をアップしました。初めての電動式スタビライザーということもあり、また片手で撮影していたため、歩行時の揺れが非常に残ってしまっています。やはり機械式のスタビライザーと同様に練習が必要ですね。ただ、静止した際には、スタビライザーの威力が感じられる動画となっており、まるで三脚を使っているかのような効果が表れています。
秋田の竿燈まつりの編集なし動画のリンクもこちらに貼り付けます。なかなかGH5のノイズの低さとNebula 5100 Slantの便利なパン機能が活かされています。ご参考になると幸いです。
Nebula 5100 Slant のおすすめ点
電動式のスタビライザーを初めて使いましたが、やはり非常に便利です。とにかく安定感が半端ないですね。おすすめできる点は以下の通りです:
- 揺れの吸収が半端ない。スタビライザーとして大変優秀
- 意外とパン機能が非常に優秀。三脚で撮影したかのような効果が得られている。スピードも一定で保つことができ、プロに近い動作が可能
- バランシングに関しては、機械式と比べるとだいぶ楽。バランスしていない状態でも、GH5ぐらいの重量であれば、モーターがカバーをしてくれる
- ズームレンズを使用した場合にバランスが少し変わってもカバーできる
- 様々なモードがあり、慣れれば非常に面白い作品が作ることができる
- 電池の持ちは非常に優秀で、ずっとつけっぱなしでも問題なし
- ミニ三脚が優秀で、集合写真等にも使うことができる
- 液晶を見ながら歩行できるのは魅力
Nebula 5100 Slantの改善点
一方で、やはりアイスクリーム型スタビライザーの問題点といいますか、気になる点はいくつかありました。
- 歩行時に、すべての揺れが吸収されるわけではなく、練習が必要である
- 電源OFF時にはスタビライザーがくるくると回ってしまうため、電源を入れるときにポジションのセットが必要
- 旅行時にやはりかさばってしまう(900gの重量追加)
- GH5に外部マイクなどをつけると、ローアングルからの撮影ができない
- とにかく片手に重量が寄ってしまうため、重い機材の搭載は厳しい
- 撮影していないときの取り回しが大変(ストラップなどを購入すれば解決可能かもしれません)
- GH5は赤外線によるリモートコントロールができないため、録画時にボタンをいちいち押さなければならない
まだまだ、あるでしょうが、今のところ思いついたのはこれぐらいでしょうか。
Nebula 5100 Slantは全体的に買ってよかったと思える商品
たしかに、改善点・欠点はありますが、それなりに現状満足しています。アメリカからわざわざ輸入したかいがありましたね。
撮影者の力量もそれなりに必要になりますので、今後動画撮影時にはうまく使っていきたいと思っています。
今後ともちょこちょこサンプル動画はあげていきますので、ご期待ください。